平成21年
 このシーズンのスキー場入込客数は、新潟日報によればバブル期以降最低で、湯沢町の13スキー場で256万人昨年比13万8千人の8.5%減、妙高市の9スキー場では83万4千人で10%減、下越ではオープンの遅れがひびいて2〜3割の減、長岡市の3スキー場では営業日数が大幅に少なく昨季の57%にとどまったという。暖冬小雪に経済不況、週末に悪天候の日が多かったなど、原因はいろいろあろうが、スキー環境の良くない中で選手は良く健闘し、18年ぶり2度目の国体男女総合優勝をはじめ、各種全国大会で活躍した。
 英国の新聞「デイリー・テレグラフ」が、このほど「世界のスノーボードリゾートトップ10」という特集記事で、妙高のスキー場を6位にランキングし、その魅力を紹介した。日本からは唯一の選定という。フランスの「ティーニュ」が1位、オーストリアの「マイヤーホーフェン」が2位、カナダの「ウィスラー」が3位と、世界の一級リゾート地がずらりと並んでいる。
1・18 石打丸山シャンツェで開催を予定されていた、県選手権のジャンプと複合前半飛躍、県高校大会のジャンプと複合後半の飛躍は強風のためいずれも中止となった。
1・20 SAJはアルペン世界選手権(2月3〜15日、フランス)代表に皆川賢太郎、星瑞枝らを選び発表した。
1・31 SAJはノルディック世界選手権(2月18日〜3月1日、チェコ)の代表に恩田祐一らを選び発表した。
2・4 SAJは28日から3月8日までドイツで開かれるアルペンのジュニア世界選手権代表に布施峰らを選び発表した
2・2〜6 第58回全国高等学校スキー大会は長野県白馬村で開催され、総合得点による学校対抗で、男子は八海高校、女子は十日町総合高校が共に初優勝に輝いたが、男子の優勝は県勢41年ぶり、男女揃っての県勢優勝は史上初。6年ぶり優勝の男子フリー、4年ぶりの女子フリーを含め男女クラシカルを合わせて距離4冠の制覇も史上初。男子フリー・クラシカルの表彰台独占も初と記録づくめとなった。
2・4〜7 第46回全国中学校スキー大会は岐阜県鈴蘭高原などで開催され、女子リレーの本県選抜は9連覇を果たしたが、男子リレーは2位に終わり、2年連続のアベック優勝はならなかった。期待されたジャンプの清水礼留飛は2位で、大会史上初の3連覇を逃がしたが、複合で大差の初優勝を決めた。
2・10 群馬県みなかみ町の山中で、送電線点検のヘリコプターが送電線に触れ墜落。そのため湯沢町三国地区で5,300戸が停電、苗場スキー場ではゴンドラやリフトが止まり、スキー客約700人が一時宙づりになった。
2・14 長野県白馬村で開催された全日本選手権ジャンプ競技ノーマルヒル(K=90m)は、強風のため何度も中断し、結局1回の結果で決定したが、最長不倒の83mを飛んだ笛木美沙(八海高校)が初優勝した。
2・14 南魚沼市で開催予定の歩くスキーフェステバルは雪不足のため中止された。
2・17〜20 湯沢町や十日町市などで開催された第64回国民体育大会「トキめき新潟国体」冬季大会スキー競技会で、県勢は優勝8、入賞36と健闘。18年ぶり2度目の男女総合優勝を果たした。 ユニバーシアードや怪我、産休などで主力を欠く中、46年ぶりとなるリレー3種目完全制覇などベテランの奮起と若い力の活躍が目立った。
2・18〜28 ユニバーシアード冬季大会は中国ハルピンで開催され、本県関係では、女子大回転で星瑞枝(日体大)、女子ノーマルヒルジャンプで茂野美咲(北翔大)がそれぞれ優勝した。
2・26 ユニバーシアード冬季大会女子回転で、星瑞枝(日体大)は2番手のタイムで滑りながら、他国の抗議により旗門不通過と判定され失格となった。複数の映像資料で確認した審判団は「不通過」と認定出来なかったにもかかわらず、判定を覆したことで日本チームはFISに抗議する方針を固めた。
3・3 1980年代のスキーブーム時に若者だった世代をもう一度スキー場に呼び込みたいと、妙高市の旅館経営者ら10人が、赤倉温泉スキー場で「大人のスキー復活プロジェクト」を始めた。全員が40歳前後で、まず自ら20年前のスキー姿で、ゲレンデを滑走し、夜はアフタースキーとしてディスコで踊った。
3・8 上越市のキューピットバレイスキー場に、4羽のマゼランペンギンが登場しスキー客の目を楽しませた。ペンギンは上越水族館の4,5歳の雄、2005年から毎年、同スキー場に出張している。
3・8 湯沢町のパインリッジリゾート神立のゲレンデで、スノーボードをしていた東京都の会社員が、一緒に滑っていた友人と衝突。後頭部を強く打ち意識不明の重体となった。
3・21 妙高山西側斜面の大正池近くで、山スキーをしていた東京都の会社員が転倒して頭を打ち死亡した。
3・22 第25回オーストリー大使杯スラローム大会(石打丸山)は雪不足のため中止された。
3・25 北海道音威子府で開催された第87回全日本スキー選手権大会の男子リレー競技で、高田自衛隊スキー部は創部51年目の悲願の初優勝を飾った。県勢としても32年ぶりとなる快挙である。
3・25 湯沢町の苗場プリンスホテルは、景気悪化でスキーなどレジャー客が減少しているため、2009年度からホテルの通年営業をやめ、夏と冬を中心とした季節営業に切り替えることを明らかにした。
3・27 湯沢町在住の男性3人が、同町と南魚沼市の6ヵ所のスキー場で、46本のリフトを乗り継ぎ、これまで44本だった世界記録を更新した。近くギネスブックへの登録を申請する。
3・30 第35回池の平クロスカントリースキー選手権大会は雪不足のため中止された。
3・30〜31 NSAポイントレース第29回新潟県ジュニア選手権大会は、会場を魚沼市営大原スキー場に変更して実施された。
3・31 第21回フィッシャー杯クロスカントリー池の平大会は雪不足のため中止された。
4・4 第7回松之山温泉国体メモリアルモーグル競技会は雪不足のため中止された。
4・19 第23回松之山温泉クロスカントリースキー選手権大会は雪不足のため中止となった。
5・9 全国大会で活躍した選手をたたえる十日町市スキー連合会の「2009スキーシーズン祝勝会〜2009冬季国体を終えて〜」がこのほど、同市の「ラポート十日町」で開かれた。同市吉田クロスカントリー競技場で行われた冬季国体距離競技で、同市出身4人で固めた女子リレーなど3種目で優勝したことを含め、全国規模の大会で個人・団体の計20種目で市出身選手が優勝した。
5・22 南魚沼市の「ホテルグリーンプラザ上越」に於いて、トキめき新潟国体スキー競技会天皇杯優勝・皇后杯準優勝祝賀会が盛大に開催され、参加108名と盛況であった。
5・24 妙高市の妙高オールシーズンシャンツェで、第1回妙高高原ドリームジャンプフェスティバルが開かれた。2006年を最後に資金不足で中断していた「妙高高原サマージャンプ大会」の復活を兼ねた通常の競技に加え、ミニサイズの特設台(K点5m)も登場小学生達が挑んだ。
6・8 マンション事業のアパグループ(本社東京)は経営する妙高市桶海の「パインバレースキー場」を来シーズン営業せず、スキー事業から撤退することが分かった。同スキー場は1988年オープン、アパグループが2005年、松下興産からホテルやゴルフ場とともに買収した。
6・11 アルペンの皆川賢太郎選手(チームアルビレックス新潟)とフリースタイル・モーグルの上村愛子選手(北野建設スキー部)が婚姻届を提出し、東京都渋谷の岸記念体育館で記者会見を行った。
6・18 ユニバーシアード女子大回転を制した星瑞枝(日体大)と同大会の女子ジャンプノーマルヒルで優勝した茂野美咲(北翔大)が県スポーツ賞に選ばれ、表彰式が県庁で行われた。
7・12 財団法人新潟県スキー連盟の定例理事会、評議員会が小千谷市「サンプラザ」で開催され、セコム上信越スキークラブ、妙高パインバレースキークラブの脱退を了承した。
7・31 チームアルビレックス新潟は、所属するアルペン5選手が移籍することを発表した。皆川賢太郎は竹村総合設備(東京)へ、吉岡大輔と清澤恵美子はチームクレブ(南魚沼市)へ、佐藤栄一は盛田スポーツ振興財団(妙高市)、四戸智也は小賀坂スキー(長野県)へそれぞれ移る。
10・9  藤田道郎連盟顧問は、生涯スポーツ功労者として文部科学大臣賞を受賞した。また生涯スポーツ優良団体として、総合型地域スポーツクラブ南魚スポーツパラダイス(佐藤広隆代表)、クラブ以外の団体で津南スキー協会(根津勝幸代表)が受賞した。
10・15  (財)新潟県スキー連盟は、年鑑スキーにいがた第35号を発行した。国体総合優勝記念特集号として、創刊以来初のカラーグラビア8ページを飾った。
10・28 トキめき新潟国体冬季大会距離競技の記念誌「トキめきと感動をありがとう」とDVDがこのほど完成した。十日町市で初開催した国体の熱戦と感動を後世に伝えたいと、同市職員らスタッフがとりためた写真や選手の談話などを編集、同市実行委員会が制作した。
11・5 湯沢町の岩原スキー場を経営する岩原観光は、民事再生法の適用を東京地裁に申請した。グループの親会社である渡辺プロダクションが資金援助を行い、営業は継続するという。
11・9 湯沢町の「パインリッジリゾート神立」を所有・運営するパインリッジグループが、同スキー場から撤退した。東京の事業家5人が新会社「神立高原スキー場」を設立して受け継ぎ、営業を継続する。
11・11 2009年度の県教育委員会表彰式が県庁で開かれ、トキめき新潟国体の優勝者・優秀指導者らに表彰状が贈られた。【国体優勝者】吉岡大輔、清澤恵美子、片山秀斗、北村隆、望月崇之、春日寿、中島有基、村山草太、小林美貴、神津正昭、中島由貴、宮尾彩子、緒方恭介、本山育未、桜井剛、宮沢大志【優秀指導者】岸一成
11・26 湯沢町など3県の7市町村で構成する「雪国観光圏」は外国人への接客を学ぶ講習会を湯沢ニューオータニで開いた。同観光圏は、外国人観光客を2012年度までに08年度比で倍増の8万人にする目標を掲げており、接客の心得や英会話を学んだ。
12・7 スノーボードクロス女子のエース藤森由香(チームアルビレックス新潟)が練習中に腰椎(ようつい)突起を骨折した。全治約1カ月で、ワールドカップ(W杯)出場のため予定していた11日からの米国遠征を取りやめた。
12・16 日本体育協会は国体委員会で、簡素化、効率化を掲げる国体改革の一環として、来年から冬季大会で皇族の出席を仰ぐ開会式や閉会式を取りやめて、夏・秋季国体で総合開会式と総合閉会式に一本化して行うことを決めた。
12・18 第33回新潟日報スポーツ賞は新潟日報本社で表彰式を行った。「トキめき新潟国体」で男女総合優勝と女子総合優勝を果たした本県選手団がスポーツ大賞に決まった。スポーツ賞でスキー関係からは、八海高校、望月崇之、清水礼留飛、宮尾彩子、布施峰の1団体4個人が選ばれた。
12・  魚沼市は、5か所ある市営スキー場の運営から、5年以内に撤退する方針を固めた。民間の引受先がなければ、大湯温泉スキー場は今シーズン末、薬師・小出・大原のスキー場は来シーズン末で閉鎖する。須原スキー場は、2014年度までに民営化を目指すが、引受先がなければ閉鎖する。
12・28 十日町市の吉田クロスカントリー競技場に、常設としては全国初となる鉄骨造りのスターテングハウスが完成した。練習時は休憩所やワックスルームとなり、オフシーズンは圧雪車とスノーモービルを格納する。
平成22年
中越地区スキー場の今季入り込み客数がまとまった。 標高の低いスキー場が雪に恵まれ営業日数が増えて、おおむね昨季より増えたが、苗場が13.7%減、かぐらは23.1%の落ち込みとなった。GALA湯沢(昨年比2万6千余人の増)岩原(同1万7千人増)湯沢中里(同1万5千人増)。南魚沼市の11スキー場で114万人弱は昨年比2.5%の微増、上越国際が1万6500人増の38万3千5百人、石打丸山が2千人増の28万人弱。舞子が1万3千人増。魚沼の5市営スキー場は昨年比13%増、長岡市の3スキー場利用者は昨年比2.2倍の約6万人で中越地震後最多となった。
節分豪雪と呼ばれたが、強い寒気に覆われ冬型の気圧配置で、上越地方を中心に強い雪が降り、高田では累計降雪が平成18年豪雪以来、4年ぶりに4mを超えた。新潟でも26年ぶりという積雪で交通麻痺が起きた。
 第65回国民体育大会冬季大会スキー競技会は、2月25〜28日、「夢に飛べ 北に未来に熱き鼓動」をスローガンに、札幌市内で競技を行い、県勢は女子リレーと少年男子リレーで五連覇を達成した。またクロスカントリーとコンバインドでそれぞれ4人が入賞するなど少年男子の活躍が目立った。男女総合(天皇杯)女子総合(皇后杯)ともに3位。
1・5 魚沼市が5年以内の運営撤退を固めた市営5スキー場のうち、薬師スキー場については、管理を受託している地元住民や商工関係者で作る湯之谷薬師スキー場管理組合が、市撤退後の施設を引き受ける方針を決めた。
1・7 ノルディックスキー距離のバンクーバー冬季五輪代表選考を兼ねた札幌トヨタ杯が7日行われ、恩田祐一(栄光ゼミナール)は代表をほぼ確実にした。またノルディックの世界ジュニア選手権(25日〜30日・ヒンターツァルテン・ドイツ)の代表男女19名が発表されたが、本県からは複合の清水亜久里(新井高)、距離の宮沢大志(十日町高)が選ばれた。同時開催される距離のU-23(23歳以下)世界選手権の代表も同日発表され、小林由貴(早大)安部梨沙(日大)が選ばれた。
1・13 全日本スキー連盟は、バンクーバー冬季五輪代表の追加選手を発表、スノーボードクロス女子の藤森由香選手(チームアルビレックス新潟)が、2大会連続で選ばれた。距離男子の恩田祐一選手(栄光ゼミナール)に加え、バイアスロン男子の井佐英徳選手(自衛隊)をふくめ、注目された皆川賢太郎選手(竹村総合設備)の代表入りも確実となり県勢は4名となった。
1・16 (財)新潟県体育協会は新年会の席上、スポーツ功労者表彰を行い、内田利夫会長、佐藤広隆前教育本部長が受賞した。
1・22 県内の小中学校の教師を対象にした「県学校スキー指導者講習会」が妙高市の妙高小学校などで開かれ、クロスカントリースキーでは元五輪代表の横山寿美子さんが講師となり、基礎や指導方法を指導した。
1・27 全日本スキー連盟が2008年9月に伊藤義郎会長らを選出した役員改選手続きに問題があったとして、山田隆理事らが伊藤会長を含む理事7人の地位不存在確認を求めた訴訟の判決で、東京地裁は請求通り7人全員が理事の地位にないと認めた。伊藤会長は「控訴する」と明言した。
1・30 妙高市スキー場協議会は、市内のスキー場でコース外の救助活動を有料とする「妙高ローカルルール」を策定した。コース外での事故が相次ぎ、スキー客やスノーボーダーのモラルを喚起する狙いで、県内では初の試み。コース外の事故での捜索救助活動は実費を請求する。立ち入り禁止区域での滑走はリフト券を没収し退場させる。
1・30 ノルディックスキー距離の23歳以下世界選手権は、ドイツのヒンターツァルケンで行われ、女子距離複合で小林由貴(早稲田大)がトップと21秒5遅れの45分08秒9で4位に食い込んだ。安部梨沙(日本大)は 21位だった。また男子距離複合で宮沢大志(十日町高)は9位に入った。
1・31 アルペンスキーの世界ジュニア選手権男子大回転は、フランスのレジュッシュで行われ、布施峰(開志学園JWSC)は45位だった。2日、シャモニーで行われた回転では17位と健闘した。
2・3〜6 第47回全国中学校スキー大会が岩手県八幡平市で開催され、女子リレーでは全力を尽くしたが10連覇を逃がした。男子は昨年に続き2位。
2・2〜7 第59回全国高等学校スキー大会は札幌・富良野などで開催され、男子の学校対抗で十日町高校が初優勝に輝いた。県勢としては、昨年の八海高校に続き2年連続の全国制覇となる。
2・13〜14 第61回下越スキー選手権大会が、胎内スキー場で開催されたが、総合得点によるクラブ対抗で、加茂スキークラブが20連覇を達成した。
2・12〜28 第21回冬季五輪大会はカナダ、バンクーバーで開催され、本県からは皆川賢太郎(SL)恩田祐一(CCスプリント)藤森由香(SBX)井佐英徳(バイアスロン)の4選手が参加した。
2・19〜20 第39回全国身体障害者スキー大会が湯沢町苗場スキー場で開催された。本県では4回目となる。
2・25〜28 第65回国民体育大会冬季大会スキー競技会は、「夢に飛べ 北に未来に熱き鼓動」をスローガンに、札幌市内で競技を行った。県勢は女子リレーと少年男子リレーで五連覇を達成した。またクロスカントリーとコンバインドでそれぞれ4人が入賞するなど少年男子の活躍が目立った。今年で引退する元五輪代表の神津正昭選手(池の平SC)は成年男子C5kmで優勝し、これまで少年、成年A、同Bを制し、さらにリレーでも少年、成年で優勝、この日で「完全優勝」の快挙を成し遂げ、有終の美を飾った。男女総合(天皇杯)女子総合(皇后杯)ともに3位。
3・7 さいたま市の男性から、雪山で遭難したと携帯電話で110番通報があった。一緒に来たとみられる二人の友人の消息も不明。発信位置は津南町小松原地区で、車はかぐらスキー場の駐車場で見つかったが、8日、苗場山の県境付近で発見され救助された。
3・17 日体協は国体委員会で、開催地選びで難航した来年の冬季大会スキー競技会を、秋田県鹿角市で開催することを正式に決定した。
3・28 14日に開催予定の妙高高原ジャンプ大会が悪天候のため実施出来ず延期し、会場も都合により妙高オールシーズンシャンツェに変更して開催された。
4・20 日本にスキーを伝えたオーストリア武官レルヒ少佐(1869〜1945)の親族、弟の孫に当たるミハエル・ヤーンさん(69)と妻のジグリッドさん(69)が上越市を訪れた。親族の訪問は、95年のバーバラ・ラルジさん(レルヒの孫娘)以来となる。金谷山や日本スキー発祥記念館などを回って功績をたどり「レルヒが日本でこれだけ大切にされていることに驚いた。親族にとって大変名誉なこと」と感心した。村山上越市長は、来年の100周年記念イベントにも来訪を要請した。
5・5 全国高校スキー大会の学校対抗男子で初優勝した十日町高校スキー部の報告会が、十日町市のラポート十日町で開かれた。
5・28 (財)新潟県スキー連盟は、小千谷市「ホテル千景」で「くしろサッポロ氷雪国体」の反省会を開催した。
5・29 財団法人新潟県スキー連盟は新年度第1回理事会を開き、平成22・23年度役員を選出した。内田利夫会長、池田文夫・韮澤文隆副会長は勇退し、新任に尾身孝昭会長(十日町市)次井雪雄副会長(妙高市)上村栄市副会長(高体連)を選出した。白井孝雄・渡部英夫副会長と高橋喜平太専務理事は重任。
6・4 国際スキー連盟理事会において、今シーズンからジャンプ及びコンバインド競技のポイント登録料を徴収することを決定した。そのことを受けて7月5日、全日本スキー連盟理事会は競技者のポイント登録料の変更を決定した。
7・3 財団法人新潟県スキー連盟は第2回理事会を開き、平成22・23年度常務理事(各本部長)会長推薦理事を決定した。ブルボンスキー部・豊栄スキークラブ・新生ビルテクノ(株)の脱退を了承。
8・8 くも膜下出血のため27歳で急逝した十日町出身の野上幸寿選手のお別れ会が、十日町市の吉田ふれあいセンターで開かれた。十日町高3年の平成13年インターハイを制し、早大卒業後JR北海道に所属、昨年全日本選手権で優勝し、次期五輪出場を目指していた。
8・12 新潟県距離競技の発展と優秀競技者の輩出に大きく貢献した県道田口・赤倉線について、記録を残しておきたいという思いで、石倉照男氏(高田スキー団々長)が中心となり、往年の五輪選手を含む名選手らの随想録を綴った「栄光のシュプール」が刊行された。
9・9 (財)新潟県スキー連盟教育本部専用のホームページが開設された。
9・26 アルペン回転の皆川賢太郎選手とモーグルの上村愛子選手が、軽井沢のホテルで結婚披露パーティーを行い、各界の著名人約600人が、スキー界のビッグカップルを祝福した。
10・1 郵便局会社信越支社(長野市)は、「日本スキー発祥100周年」のPRキャラクター「レルヒさん」と長岡外史将軍を模した「がいし君」をあしらったオリジナルフレーム切手を発売した。
10・25 国際オリンピック委員会(IOC)理事会は、2014年ソチ冬季五輪の新種目を審議し、ジャンプに女子種目を採用する方針をまとめた。最終決定は来春の予定。
11・4 関川村の「わかぶな高原スキー場」のコース脇で大規模な地滑りが発生した。けが人などの被害はなく、村が応急工事し12月の開業には間に合わせるとのこと。
11・9 平成22年秋の叙勲で、藤田道郎顧問が瑞宝双光章を受章した。
11・11 平成22年度の県教育委員会表彰式が県庁で開かれ、札幌国体の優勝者・優秀指導者らに表彰状が贈られた。【国体優勝者】安部梨沙、児玉翔平、神津正昭、小林由貴、櫻井 剛、竹田千夏、中嶋崇仁、宮沢大志、村田愛美、【優秀指導者】岸 一成、宮沢豊彦
11・14 「日本スキー発祥の地」上越市と、「世界スキー発祥の地」オーストリア・リリエンフェルト市の姉妹都市提携30周年を記念して、これまでの交流の歴史やリリエンフェルト市の街並みの紹介、両市民の絵画・写真交流展などを、市の委託を受けた上越国際交流協会が中心となって行った。
11・19 加山雄三さんのスキー場「加山キャプテンコースト」が、今シーズンの営業を取りやめ休業する。来月23日オープンの予定だった。「休業はリニューアルオープンに向けた準備のため」と説明している。
11・20 来年の日本スキー発祥100周年をPRするイベントが、新潟市の新潟ふるさと村で開かれ、100周年記念ソング「No Snow! No Life」と「レルヒさんのうた」の2曲が披露された。県などでつくる「にいがたスキー100年委員会」が企画して、エフエムラジオ新潟に制作を委託し、このほど完成したもの。
11・ 2014年ソチ五輪出場を目指す津南町の小林由貴選手を応援して、津南スキークラブの志賀直哉さんが中心となって後援会を結成した。会長は前町長の小林三喜男さんで、愛称は「ユキんこクラブ」。小林選手は2月の全日本選手権の距離複合で優勝。この春早稲田大学を卒業し、岐阜日野自動車に所属、津南町を拠点に練習してる。
12・ 魚沼市は、来春で市が運営から撤退する方針だった薬師、大湯温泉、大原、小出の市営4スキー場の完全撤退までの期間を1年間延長し、13年度までに撤退方針だった須原も他と同じ12年度の民営化移行を目指すこととした。
12・22 第34回新潟日報スポーツ賞の表彰式が、新潟日報本社で行われた。県内の競技団体などから30件の推薦があり、その中から9件が選ばれたが、スキー関係では全国高校総体の男子学校対抗で初優勝した十日町高校と、スキー国体で5連覇を達成した少年男子リレーチームの2件が選ばれた。
12・22 妙高市と市観光協会は、市内の幼稚園児と小中学生に、来年1月15・16日に市内全8スキー場とタングラムで使用できるリフト無料引換券をプレゼントした。両日は「スキー100年祭」など各地でイベントが行われる。
12・24 SAJが10月に鈴木洋一会長らを選んだ役員改選の手続きに不備があったとして、SAJ評議員ら26人が鈴木会長と会長推薦の5理事の地位不存在確認を求め東京地裁に提訴した。
12・24 スキー発祥100周年を記念し、石打丸山観光協会がこのほど、約2kmの道路脇を6万個の発光ダイオード(LED)電球で飾りつけ、民宿街を青く染めた。
12・28 札幌市は、2017年の第8回冬季アジア大会の開催地として立候補する方針を固めた。国内外でほかに立候補の動きはなく、来年1月末のアジア・オリンピック評議会(OCA)理事会で決定する見通し。
平成23年
 22年12月下旬から1月末にかけて強い寒気が入り、降雪が続いて平成18年豪雪以来5年ぶりの豪雪となった。県は小千谷、十日町、魚沼の4市を災害救助法の適用対象とすることを決めて、その後適用範囲を拡大した。出足は悪かったが、日本のスキー発祥100年を記念したイベントで、誘客を図った効果もあって2月は昨年同月に比べ7.4%増(妙高市調べ)と上向いた。しかしながら3月11日、観測史上初となるM9.0の巨大地震が東北沖に発生、翌12日新潟・長野県境を震源とする地震は県内のスキー場にも被害をもたらし、広範囲にわたる大津波の被害や、原発事故による自粛ムードも加わって3月は昨年同月比42.6%減と大幅に落ち込んだ。
1・7 全日本スキー連盟は、ノルディックスキーの世界ジュニア選手権(26〜31日エストニア)の代表選手を発表したが、本県関係では距離男子で宮沢大志(早大)、望月崇之(専大)、女子で竹田千夏(新井高)、ジャンプ複合の清水礼留飛(新井高)の4人が選ばれた。
1・8 「にいがたスキー100年委員会」が主催する「レルヒさんスキースクール」が赤倉観光リゾートスキー場で始まった。スキーを始めたばかりの小学生を対象に、土日祝日、県内の16スキー場で順次行われる。
1・12  レルヒによって日本にスキーが伝えられて丁度100年、上越市の金谷山でレルヒをたたえる顕彰会が開かれ、「レルヒの会」のメンバーに泉田県知事も加わって一本杖スキーが披露された。上越文化会館では記念式典が開催され、ゲストトークに皆川賢太郎、上村愛子夫妻が出演した。 
1・12 全日本スキー連盟は、アルペンの世界ジュニア選手権(30日〜2月5日・クランモンタナ=スイス)の代表に須貝龍(小千谷ク)らを選んだと発表した。
1・ レルヒを顕彰する上越市の市民団体「レルヒの会」が、スキー発祥100周年を記念した「日本スキー・ほんとうの源流」を出版した。
1・15 (財)新潟県体育協会は平成23年新年会の席上、スポーツ功労者表彰を行い、スキー関係では池田文夫県連顧問が受賞した。
1・19 県高校スキー大会で、清水礼留飛(新井高)はジャンプと複合の2冠に輝いたが、両種目の連続2冠は33年ぶり2人目の快挙。
1・22 県スキー選手権の女子リレーは十日町吉田中学校が高校勢を抑えて圧勝、この種目中学生の優勝は20年ぶり。
1・24 30日から開幕する冬季アジア大会(カザフスタン)の日本選手団の結団式が都内のホテルで開催された。県勢では距離の恩田祐一(新赤倉ク)と岐阜日野自動車の木村正哉、小林由貴が出場する。
1・27 ユニバーシアード冬季大会(トルコ・エルズルム)に、県勢は距離の小山内優太(早大)、安部梨沙・本山育未(いずれも早大)複合の清水亜久里(専大)の4選手が参加。
1・30 ユニバーシアード冬季大会第4日、ノルディックコンバインド個人第2戦で、前半距離で4位につけた清水亜久里(専大)は、後半飛躍で逆転し、今大会の日本の金メダル第1号となった。
1・30〜2・6 アジア冬季大会がカザフスタンで開催され、木村正哉(関根学園出)がチームスプリント2位リレー2位、恩田祐一(赤倉SC)スプリント3位、小林由貴(十日町高出)10kmフリー3位、チームスプリント3位、リレー2位と健闘。
2・6〜10 第60回全国高校スキー大会が岩手県八幡平市で開かれ、ジャンプの清水礼留飛(新井)は県勢初の連覇を達成。15kmフリー優勝の佐藤友樹や同3位の藤ノ木光、リレー2位の活躍などがあって、十日町高校が男子総合準優勝
2・10 全国中学校スキー大会の最終日、都道府県対抗の男女リレーを行ったが、男子は3年ぶり12度目、女子は2年ぶり23度目の優勝を飾った。アベック制覇は3年ぶり。飯塚優太(妙高高原)の複合初優勝は県勢2年ぶり。
2・15 第66回国体冬季大会「あきた鹿角国体」の少年男子リレーで、本県が2位北海道に大差をつけて完勝、史上初の6連覇を達成した。ジャンプ少年の清水礼留飛、少年女子5kmの竹田千夏の初優勝、アルペン成年男子B佐藤栄一の3年ぶりの制覇、距離4種別での準優勝などの活躍が目立ったが、天皇杯は4位で19年ぶり、皇后杯も4位で16年ぶりに3位以内を逃がした
3・6 小千谷市山谷の白山運動公園を発着とする特設コースで、小千谷スキークラブなどが主催して第1回スキーオリエンテーリング大会が開催され、県内外の選手35人が力走した。この競技は日本では知名度が低いが。北欧やロシアで人気があり、冬季オリンピックの正式種目採用を目指しているという。
3・11 観測史上初となるM9.0の巨大地震が東北沖に発生、それによって引き起こされた大津波による被害が広範囲にわたり、全国高校選抜アルペン大会やジュニアオリンピック・アルペン競技、全日本選手権距離競技などが中止となった。翌12日、十日町市、津南町で震度6弱を観測した、長野県栄村を震源とする地震が発生、松之山温泉スキー場やキューピットばレイでスキーハウスやリフト支柱に被害があり、営業休止に追い込まれた。また東日本大震災による電力不足などで営業を休止するスキー場が続発した。
3・30 国際大会で活躍した本県選手に贈られる県スポーツ賞の表彰式が県庁で行われ、ユニバーシアードでノルディック複合優勝の清水亜久里選手と、スノーボード第1戦で3位入賞の藤森由香選手が受賞した。
4・15 県スキー連盟マスターズ委員会などは、1日魚沼市大原スキー場で開催されたマスターズスキー大会で集めた義援金など約40万円を、新潟長野県境を震源とする地震で被災した十日町市松之山支所と津南町に贈った。
4・17 火打山で山スキーをしていた東京都の男性が滑落し、富山県の防災ヘリで病院に搬送したが脳挫傷で死亡した。助けようとした柏崎市の男性も滑落し、肋骨を折る重傷。
4・17 かぐらスキー場でスノーボードをしていた男女がコースを外れ、帰れなくなったと携帯で110番通報し、県警ヘリが十日町市小松原の山中で無事救助した。
5・3 妙高市出身で日本代表の恩田祐一選手と木村正哉選手が、同市笹ヶ峰で地元の小中学生向けにスキー講習会を開いた。講習会は東日本大震災の義援金集めも兼ねて企画し、同市や上越市などの距離スキー部員50人が集まった。
5・14 連盟顧問藤田道郎氏の瑞宝双光章受章記念祝賀会が、加茂スキークラブの主催で、加茂市の総合式場「鴨川」で開催された。
5・20 「あきた鹿角国体」の反省会を小千谷市千景で開催
5・21 創立80周年記念事業の実施等について理事会を開催(事務局)
6・3 国際スキー連盟(FIS)は6月3日、来シーズンの日程を決めるカレンダー会議を行い、フリースタイル委員会でモーグルのワールドカップ(W杯)を2月18,19日に湯沢町の苗場スキー場で開催することを承認した
6・6 連盟顧問新井昇吾氏ご逝去、8日妙高市東條会館で告別式。
6・13 南魚沼市の浦佐スキー場が来季の営業を休止することが分かった。利用客が減少し設備投資や運転資金の確保が難しいと判断した。同スキー場は1968年にオープン。60年にスキー学校を開校。優れた指導者による技術指導に定評があり、最盛期には1シーズン15〜16万人の来客があったが、近年は1万人前後で推移していた。
7・3 新潟県スキー連盟は小千谷市総合産業会館(サンプラザ)で、創立80周年・財団設立25周年記念式典祝賀会を開催した。記念式典に先立ち、定例理事会を開き、予算・決算を承認、本年度より中学生の会員登録料徴収を議決した。また公益財団法人への移行について承認し、シャルマン火打スキー&スノーボードクラブの加盟を承認した。事務局員大塚恭子、小林敏子両女史の退職に伴い感謝状を贈呈した。
7・7 津南町の「マウンテンパーク津南」スキー場が2015年3月までに廃止される見通しとなった。スキー客が09年度3千人まで落ち込んだことに新潟・長野県境地震が追い打ちをかけた格好。