6月10日から13日の日程でクロスカントリー部の第1回強化合宿を富山県立山町天狗平にて実施しました。
この合宿は、積雪量の多い立山の残雪にて雪上練習を行うのが主な目的となります。今回は高校生15名、大学生1名の合計16名の選手が参加してくれました。
初日は移動から始まり、合宿地の天狗平に到着したのは12時30分でした。雨が心配されましたが、降られることなく積み込みや載せ替えがスムーズで、予定より早く宿に入ることができました。午後の練習では宮崎コーチの指導の下で、主に姿勢の作り方とスキーに乗るポジションの話で反復練習を行い、そこから個々に課題を見つけて練習しました。
2日目は1日中雨に降られ風も強く、非常にタフな環境での練習となりました。朝と午後の2回ずぶ濡れになりながら滑りました。そんな中でもしっかりと集中して練習していた姿が見られました。例年の急斜面を滑り降りる練習は積雪量が少なく断念。その代わり、宿の食堂スペースをお借りして、姿勢矯正やスキーにつながる体の使い方、そして筋トレをみっちり行うことができました。
3日目は今合宿の目玉であるスキーツアーを実施。幸運にも起床時に降っていた雨がやみ、曇天のなかでツアーをすることができました。すべて雪の上とはいかずに車道を歩く区間もありましたが、スキーでの移動を基本として、一ノ越山荘までの急斜面もスキーを履いて登りました。途中雨も当たりましたが、雄山への登山と一ノ越山荘脇の雪渓で斜面を滑り降りる練習ができました。帰りの斜面もなんとか滑り降りて、スキーやストックの破損などがありましたが、無事(?)に4時間の行程を終えることができました。ゴールした選手たちはやりきったという表情でした。お昼のカレーの味は格別でした。そして、疲労がある中でも午後練習に積極的に取り組み、質問する姿も多く見られ、スピードを上げて滑る練習も頑張って取り組んでいました。
最終日は朝と午前で2回練習。天候にも恵まれ、雲があるおかげで暑すぎず快適な環境で練習できました。自身が納得いくように反復練習を行ったり、スピードを上げて滑ったりと工夫して練習する姿が見られました。
今合宿で選手たちは様々な課題を見つけました。今後の陸トレ期間で改善できることもたくさんあります。練習に励んでほしいと思います。そして、立山を経験したことでこれまでとは違ったスキーに対する向き合い方もできたと思います。クロスカントリースキーに必要なたくましさを身につけるきっかけになってほしいと思います。
最後に、コロナ禍における県外での活動制限を経て、令和元年以来の4年ぶりの立山合宿でした。それまでと変わらない天狗平山荘さんのおもてなしがあり、モービルや燃料の準備などお世話になり、こうして実施することができました。雪の量に関しても、最後は本当にギリギリ通れるくらいの部分がありながらコースがつながりました。この合宿が無事終了できたことに、関係の皆様へ感謝を申し上げ、合宿の報告とします。
新潟県スキー連盟 クロスカントリー部強化コーチ 宮澤豊彦