クロカン部第2回強化合宿報告

5月28日(水)から6月1日(日)の日程で、富山県の立山連峰のすぐ近くにあります天狗平にて合宿を行い、残雪シーズンの仕上げを行いました。 期間を通して天気が良く選手は日焼け対策に苦労しました。例年に比べコースはうねりが少なく天候と合わせストレスが少ない環境のもとで練習が出来ました。

ここ数年、立山での合宿には大学生や社会人が多く参加してくれています。今年も期間にばらつきはありますが、一般参加も含め14名もの成年選手が参加してくれました。年齢構成も成年A~Cまでいること、そしてオリンピック選手から今年こそは国体で入賞をといった面々が集まってくれたことで、刺激を受けたり切磋琢磨する様子がうかがえ質の高い内容になりました。

合宿場所の天狗平は標高2,300mにあり、当初は高所の影響で不調を訴える者が数名出ましたが、調整をとりながら最後まで頑張りました。少年組は19名の参加でしたが立山初参加が10名と約半数を占め、適応できるか心配でしたがケガをした1名を除き最後まで頑張りました。

今回の合宿ではグループ指導やミーティングでのディスカッションなど、成年と少年の垣根を取りはらいアドバイスをもらったり一緒に滑らせてもらうこと、そして成年組は教えるという体験と通して、自分の滑りに新しいものを取り入れることを進めていきました。そうした意図が功を奏し、コーチ、みんなから一目置かれるオリンピック選手、選手兼コーチ、選手だけど後輩から質問を受ける大学生、少年組。といったそれぞれの役がいい相関関係を生み出して成果があったと感じました。

また、この合宿の名物が急な坂を登り下りする練習です。通称「ダウンヒル」と呼んでますが、アルペン競技のダウンヒルとは全く別物です。この「ダウンヒル」これまで何人もの選手を苦しめましたが今年も実施しました。今年は雪が柔らかくてしかも重いという最悪のコンデション。うねりは少ないですがクロカンの板で急斜面をターンするので重い雪に四苦八苦しました。

合宿4日目には「ダウンヒル」の仕上げとしてスキー遠足を実施。お弁当をリュックに入れて急な斜面を登って下って、谷を横切ってまた登って、そして時には靴を履き替え標高3,003mの雄山頂上へ。下りてきたらまたスキーといった具合で約6時間半かかり大自然の中で貴重な経験を積みました。

新潟県連として雪上練習はこれでひとまず終わりとなります。今後は体力向上に務め、ランニングやローラースキー、登山などに移行していきます。

次回合宿は8月に北海道・倶知安で予定されています。今回得た経験を陸上でのトレーニングに活かして、6ヶ月後の雪上をいい状態で迎えたいと思います。

今後とも応援のほどよろしくお願いします。

報告者  新潟県スキー連盟クロスカントリー部コーチ  宮沢豊彦

 

天狗平での練習風景。奥に見えるのは剣岳(2,999m)

 


スキー遠足の移動中。女子の先頭集団。3年生がほとんどです。

 


こちらは女子の後続集団。1年生にはかなりきつい内容。
2年後には先頭を引っ張る存在になってもらいたい。

 


スキー遠足で雷鳥沢を登り、剣御前小屋での集合写真。
この後、登ってきたところを「ダウンヒル」

 


スキー遠足の終盤。靴を履き替えて雄山(3,003m)への登山風景

 


少年女子の雄山頂上での集合写真